思わず笑顔になるいちご

3種類あったあまおうシリーズの中から選んだのは大粒あまおうの濃厚チーズケーキ。ひとくち口に入れるといちご本来の風味がパァッと広がる。それは美味しいと言うよりかわいい。味や香りだけでなく、形や色などいちごが持つあの可愛らしさが味にまで感じられて、かわいい子どもを見た時のように思わず顔がほころんじゃうのだ。そしてまろやかなマスカルポーネチーズがくせなくいちごになじむ。中には砕いたクッキーが入っている。タルトに使われるような厚みのある柔らかめのクッキーで、アイスクリームの中にしっとりと馴染んでいるので、口に入れるとほろほろとほぐれていく。いちごとチーズとクッキーがアイスクリームの中でしっかり馴染み合ってひとつになっている感じがした。

深い渋みと軽やかな口溶け

京都宇治抹茶アイスはとても鮮やかで美しい色をしており、味はクリーミーでとても濃厚だ。茶道のお濃茶（おこいちゃ）をご存知だろうか。たくさんのお抹茶を使って「練る」ように立てるお茶である。このアイスはそんなお濃茶のような渋みが感じられる。それほどに濃い味なのにパクパク食べられるのは、「できたてアイス」ならではのふわっとした軽やかさのせいだろう。お店のラベルには「抹茶の濃厚さとアイスクリームの旨味、両方を引き出す黄金比を実現。深い甘みと渋みをお楽しみください。」と書いてある。まさにその通り。これはまったく誇張でない。
実は、冒頭のアイスの写真は後日撮ったものだ。あまりに美味しくてあっという間に食べてしまったので、うっかり写真を撮り忘れてしまったのだ。おそるべし京都プレミアム。

絶妙バランスのあんこチョコチップ

メニューを眺めていると、「SOUL OUT」のラベルが貼られたあんこチョコチップというフレーバーを見つけた。あんことチョコの意外な組み合わせが珍しい。売り切れなのだからきっと人気フレーバーなのだろう。「おいしそうですね」と店員さんに声をかけたところ、なんと、空になって奥に下げてあったアイスクリーム容器を持ってきて、底に少し残っていたアイスクリームをスプーンですくってテスティングさせてくれた。あんことチョコ両方の甘さを絶妙に加減した素晴らしいバランスでとても美味しい！

職人技のようなアイスクリーム

HANDELS VAGENはどのフレーバーも素材の甘みや酸味、渋みなどに合わせて味を細かく調節している感じがして、職人技のような匠さを感じるアイスクリームだ。
店員さんにフレーバーのことを訊くと、とても嬉しそうに素材の産地やこだわりポイントを教えてくれてアイス愛を感じる。こだわって作っているからこそ愛着が生まれるのだろう。
各フレーバーには丁寧な説明が書かれていて、それぞれのこだわりを知ることができる。メニュー選ぶときに実物が見られない代わりにこの説明書きがとても役に立つ。
アイスの写真を撮り忘れてしまったし、あんこチョコチップを食べたいから絶対また来よう！と堅く心に誓ったのだった。