#22 小田原牧場アイス工房

ローカルの名店

インターネットでおいしいアイスクリームショップを探すと、都内などたくさんの人が集まる賑やかな市街地のお店が上位に出てくる。そういうお店でアイスクリームを食べるのはもちろんとても楽しいが、地元の人がよく訪れるローカルな名店に行くのもまた違った良さがあって楽しい。

小田原市の曽我にある小田原牧場アイス工房もそんなローカル感のあるアイスクリームショップだ。
ここは小田原の酪農家の有志が始めた農事組合法人が運営するアイスクリームショップで、ベースに使用している原乳はもちろん小田原産。毎朝、牧場で搾乳した原乳をここに運び、ショップ内にある工房でアイスクリームを製造している。また、足柄茶アイスクリームや小田原産ブルーベリーアイスクリームなど、地産地消の食材を使用したフレーバーを多く揃えている。

カカオモンブランといちじく
カカオモンブラン(左)といちじく(右)

カカオモンブランといちじく

まずはこの季節に美味しそうなカカオモンブランと、おすすめフレーバーのいちじくをオーダー。
カカオモンブランは中に砕いた栗が入っていて、ほっこりした栗の味と食感。ほんのり苦味のあるカカオの香りととてもよくマッチしていて美味しい。
いちじくはひとくち口に入れると、いちじくのいい香りとはっとするような鮮やかな甘さが広がる。後味はフルーツならではのさわやかさで、時折感じるパチパチとしたいちじくの種の食感が楽しい。

ブルーベリー(左)と梅酒(右)
ブルーベリーと梅酒

ブルーベリーと梅酒

ブルーベリーは濃い紫色と白いミルクのマーブルが美しい。ブルーベリーの実がたっぷりと入っておりジャムのように強くはっきりとした味だが、それがミルクアイスと混ざり合ってまろやかに仕上がっている。
梅酒は梅酒漬けにした梅の果肉を刻んだものが入っている。梅酒の実がもつ独特の苦味が感じられる大人向けな味。さっぱりした梅のよい香りと控えめな甘さがさわやかだ。

下曽我の周辺案内図
下曽我駅の周辺案内図には梅を示すピンクエリアがたくさん
下曽我の梅
ちょっとした空き地に立つ梅の木
下曽我の梅
こっちの空き地には枝垂れ梅

梅の里 曽我

小田原牧場アイス工房がある曽我は梅の名所として知られる。お店の近くにある曽我梅林は「かながわの景勝50選」に選ばれ、曽我梅林から眺める富士山は「関東の富士見百景」に選ばれている。
またここは梅干しの名産地でもあり、先程食べた梅酒アイスの梅も曽我で採れたものだ。

お店の周りは梅林に囲まれたのどかな雰囲気だが、店内は客足が絶えず後から後からお客さんがやってきて、地元の人達に愛されているのが分かる。この辺りは曽我梅散策コースとなっており、梅花の季節には地元の人だけでなく他方からのお客さんも多く訪れて賑わうことだろう。

実際、下曽我の駅からお店までの道には梅の木がとても多く植えられている。農地としての梅林だけでなく、たいていの家の庭先には梅木があり、ちょっとした空き地にももちろん梅。大きさも種類もさまざまな梅があっちにもこっちにも植わっているのだ
調べたところ、小田原城を本拠とする北条氏が梅干しを兵糧用とするために多くの梅木が植えられ、江戸時代には東海道の難所の一つである箱根越えをする旅人に疲労回復や弁当の腐敗防止のため梅干しが重宝されたという。

小田原牧場アイス工房から見える箱根の山
雲がかかった箱根の山。晴れていればこの向こうに富士山が大きく見える

梅と富士とアイスクリーム

店内のイートインスペースは大きな窓に面しており、晴れていれば富士山が見える。残念ながらこの日は雨で富士山は見えなかったが、目の前に広がる梅林の向こうの雨雲がかかった箱根の山々は幽玄で美しかった。
次は梅花の季節の晴れた日に来て、梅と富士山の絶景を眺めながら美味しいアイスを堪能したい。

小田原牧場アイス工房のショーケース
(上)ブルーベリー みるく 苺ミルフィーユ 塩キャラメル
(下)梅酒 いちご パリチョコ 足柄茶
小田原牧場アイス工房のショーケース
(上)塩キャラメル ラムレーズン カカオモンブラン ピスタチオ ラズベリーヨーグルト
(下)足柄茶 アーモンドクランチ いちじく カフェオレチップ
小田原産の牛乳や梅ジュースも売っている

小田原牧場アイス工房

住所
神奈川県小田原市曽我別所194
お問い合わせ
0465-42-6632
アクセス
JR御殿場線「下曽我駅」 徒歩5分 (1,151m)
営業時間
10:30〜18:00
定休日
無休(秋〜梅祭り前までは水曜休の時あり)
webサイト
http://www.pcm777.com/ice/
小田原牧場アイス工房