#17 Gelateria Il Brigante(ジェラテリア イル ブリガンテ)

Gelateria Il Brigante はちみつ&クルミ
はちみつ(上)とクルミ(下)

高級ジェラート店

鎌倉の鶴岡八幡宮へ続く若宮大路と賑やかな小町通りを繋ぐ小さな路地に、驚きの価格でジェラートを提供するお店がある。ジェラテリアイルブリガンテ。このお店のジェラートはダブルの1カップが1,700円もすると聞いたら、いったいどんな高級店を想像するだろうか。重厚な店構えにドアボーイ、フカフカのソファでマッサージでもしながら食べるアイスなら1,700円になるだろうか。
だが、実際のお店はとても小さくて控えめだ。数種類程度しかアイスが入っていないショーケースと、支払いをするための狭いカウンター。窓には商品説明の紙があちこち貼られていてお洒落とは言い難い。しかもこの日はとても空いていたので行列もなく、本当にここで合っているかなと思ってしまった。

Gelateria Il Briganteの料金表
基本料金900円
Gelateria Il BriganteのAセット
Aセット
Gelateria Il BriganteのBセット
Bセット
Gelateria Il Briganteイラン産ピスタチオ
イラン産ピスタチオ

イルブリガンテの料金体系

だが、そんな心配も価格表を見れば吹き飛んだ。

「基本料金 1カップ900円 ジェラートの種類によって上記の価格にそれぞれのプラス料金が加算されます」

ここのアイスは1カップに2種類のアイスが入っていて、その組み合わせはシェフのこだわりによって予め決まっている。
この日はAセットとBセットのみ。

Aセットはクルミ400円とはちみつ400円。
Bセットはピスタチオ500円と赤ワイン500円。ピスタチオはイラン産ピスタチオ600円に変更可能。

例えばAセットを頼んだ場合、基本料金900円+クルミ400円+はちみつ400円=1,700円である。
Bセットは900円+500円+500円=1,900円。イラン産ピスタチオに変更した場合は2,000円だ。
2,000円のアイスクリームなんて見たことも食べたことも聞いたこともない。特別大きいわけではなく、普通のサイズ。見た目も普通。インスタ映えは全然しない。

Gelateria Il Briganteのショーケース
注文の度にとても丁寧に練り込む
Gelateria Il Brigante 赤ワイン&イラン産ピスタチオ
美味しくいただいた赤ワインとイラン産ピスタチオ
Gelateria Il Brigante はちみつ&クルミ
はちみつ(上)とクルミ(下)

赤ワインとイラン産ピスタチオ

ものは試し。せっかく来たのだからその2,000円のアイスを頼んでみた。
赤ワイン&イラン産ピスタチオ。
注文すると、イタリア人シェフがショーケースのジェラートをヘラで練って練って更に練る。
初めは少し硬そうだったジェラートがねっとりと柔らかくなっていくのが見てわかる。
とても丁寧に練った上にこれまた丁寧にカップに盛り付けてくれたので、食べたい気持ちが高まってしまってうっかり写真を撮り忘れてしまった。

赤ワインはアリアニゴという黒ブドウのワインを使用。ワインに詳しくはないが、このアイスには鮮やかで芳醇な香りがある。深みがあって、それでいてくどくなく爽やかに食べられる。そしてとにかくクリーミー。あの練りのおかげでアイスがとても緻密になり、風味に深みが感じられるのだ。

そしてシェフが熱心にお勧めしてくれたイラン産ピスタチオ。一口食べて本当に驚いた。
こんなにクリーミーなアイス初めて!こんなピスタチオアイス初めて!おいしいー!なんだこれー!
生チョコみたいにまったりと濃厚。きめ細かくて、口の中で味と香りが隅々まで広がっていく。イラン産のピスタチオはとても美味しいので、ローストせずに生で使用しているとのこと。ローストでは味わえないピスタチオの酸味まで感じられる。
味も食感も香りも、口の中で起こっていること全てが初めての感覚だった。

はちみつとクルミ

価格が高いので1つだけ食べて帰るつもりだったが、あまりに美味しかったのでBセットも食べてみることにした。
はちみつ&くるみ。
はちみつは甘く上品な香りが豊かで、ふわっと花畑の情景が思い浮かび、心が穏やかになる。
くるみはイタリアのソレント産を使用。ソレントはイタリアで有名なクルミ産地でここのクルミは渋みやえぐみが少ないそうだ。たしかにクルミの旨味しか感じない。クリーミーなアイスと合わさってマイルドで優しい味だ。
どのアイスも生クリームを使用していないので、濃厚なアイスなのに後味はスッキリ。食後に水を飲みたくなることもない。

Gelateria Il Briganteのメニュー
この日にはなかったメニューも気になる
鎌倉小町通り入り口の鳥居
鎌倉小町通り入り口の鳥居

全てにこだわり抜いた究極のジェラート

それにしてもイタリア人シェフの説明がとても熱心だ。まさか外国人の口から「えぐみ」という日本語を聞くなんて。素材や産地、製法などとても詳しく教えてくれて、強いこだわりを感じる。高品質の食材や希少価値の高い素材を取り寄せ、惜しげもなく使っているのだ。値段が上がるのもうなずける。
また、伝統的な製法で手間と時間をたっぷりかけており、イタリアでもここまでのこだわり高級ジェラートは少ないという。

この日は木曜。木曜はなぜか鎌倉全体で人出が少ないらしく、フレーバーの種類も少なめだ。週末と月・水曜日は鎌倉の人出が多いのでメニューフレーバーも多め。お店にも行列ができるそうだ。
そしてイルブリガンテは雨の日はお休み。ジェラートが湿度に敏感で品質が落ちてしまうのと、イートインスペースや屋根がなく、傘をさしては食べられないためだ。

グルメサイトの口コミではイルブリガンテの高価格とサービスと味に賛否両論だ。たしかに何も知らずに列に並んだら、散々待たされた挙げ句に自由に選べないアイスを高額で買わされたという印象になりかねない。だが、「並ぶ」「高い」「選べない」ことを予め知っていればこの店での体験は全く変わってくるのではないだろうか。
イルブリガンテはまるで頑固な大将のいる高級寿司屋のようだ。御世辞にもホスピタリティがいいとは言えないが、それでも客足が耐えないのはやはり味がいいからだろう。

ちなみに私はまた行きたいと思っている。それはAセットの写真を撮り忘れてしまったからだけでなく、純粋にとても美味しかったから。贅沢なあの1カップをまた食べたいのだ。1万円でちょっと贅沢なランチを食べるのがアリなら、2,000円でスペシャルなアイスを食べるのも私にはアリだ。松の実やバニラなど他のフレーバーも食べてみたい。
本場イタリアのジェラート職人が食材と製法と組み合わせにこだわり抜いて生み出す究極のジェラート。興味のある方は是非ご賞味あれ。

Gelateria Il Brigante

住所
神奈川県鎌倉市小町2-9-6
お問い合わせ
0467-55-5085
アクセス
JR鎌倉駅 徒歩5分(285m)
営業時間
【平日】11:30~17:00
【土日休日】11:30~18:00
(仕込みの状況によって開店時間が12:00以降になる日もあります。)
定休日
不定休
webサイト
http://ilbrigantejapan.co.jp/
Gelateria Il Brigante